抗がん剤、10のやめ時と言う本を読みました。
物語とドキュメンタリーを混ぜて
患者の家族などにもわかりやすい形で
ストーリーが展開していく中で、
抗がん剤のやめ時になるであろうターニングポイントが
何度も登場してきます。
また、在宅医療もする、尼崎の町医者である長尾先生の
経験が豊富に盛り込まれているようですし
考え方や、受け取り方なども
多分に、とってもわかりやすく書いてありました。
胃がん患者さんが
長尾先生のもとを訪ね、胃がんの疑いが持たれたので
地域の拠点病院での検査をへて、胃がん決定、がん治療、抗がん剤投与、
そのサポート役としての、副主治医(主治医&医療チームは拠点病院)として
患者さんを支えながら、長尾先生のお話は進行していきます。
非常に勉強になったのが、
最初のやめ時が、抗がん剤を処方するかしないか。
その選択時点でした。
てっきり私は、
拠点病院に行ったら、有無をも言わさず抗癌剤治療が始まると思っていましたが、
始めるにあたって、やるか?やらないか?が選べるとは知りませんでした。
それと、最後まで(死ぬまで)続ける。
と言う選択もあるというのも、意外でした。
本の中では、
最後まで抗がん剤を使用し続けて死んでいく患者さんも
少なくはないということでした。
問題なのは、それを患者本人が望んだことなのか。
主治医はしっかりと、抗がん剤を続けるか、やめるか。その意思確認をしたのか。
決めるのは医者ではなく患者でなくてはならない。絶対に!
っと言う流れを強く感じました。
読んで良かったし、助けられた気持ちにもなりましたし、
なによりも、患者である母に余計なストレスを与えないでいこうという考えの軸が持てました。