プロフィール4、高校生2

プロフィール

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高校生2



本格的に思春期を迎えて、感受性が強くなり
体力や気力も上がりましたが、
自意識が、大きく膨らんでいきました。

共学なので学校には半分女子がいるのですが、
話すこともできないくらい、一方的な緊張と、自意識過剰で
女子を見てしまわないように、下を向き続けていました。
気になってしょうがないのに
気持ちを必死に押し殺して、普通を装おうとしていました。

「見ている」「今見ていた」そんな言葉が女子から聞こえたら
吐き気をもよおすようにもなりました。

「見たかもしれない。視界には入っていたかもしれない」。
そう思うと、どうしたらいいのかがわからず、
とてもひどいことをしている気持ちなって行きました。

この頃から、
「見てはいけない。視界に入れてもいけない」、
「それはとてもひどい事だから。人を傷つけることだから」
そう、強く強く思うようになっていきました。

授業中、「どこを見たら良いのかが分からない」
そんなことを、思い初めて行きました。
黒板を見ようとすれば、視界に女子が入ります。
女子はこちらを、気にしているしぐさをします。
教科書を見ようとすれば、「女子が視界に入っているのではないか?」
「見てはいけないし、気にしても、視界に入れてもいけない」と
必死に思い、
授業中は寝たフリをして顔を隠していました。
顔を隠しても、その思いは強くなり、
体が震えたり、手が震えたり、体がフラフラしたりしていきました。

「今見ていた」「見ている」と何度となく聞こえてきたことで、
「見てはいけない」と必死に思い、
「見るから見られる」となったり、
「気にしたから気にされてしまう」となったりしていき、
「見ない。気にしない。不動心で居るんだ」となり、
「私が見たからいけないのだ」となっていき、
「取り返しの付かないひどいことをしているかもしれない」となりました。

授業中、「○○君、答えて」と先生から当てられた時に
「○○君」と同時に、こっちを見てくる女子。
そして、切なそうに向き直すしぐさは
それが自分にだけ向いているものだと思った時
(実際はこっちを見たかどうかさえ、どうでも良い事です)
フラフラと倒れかけました。
こう言った事が一回あると、
他の女子のしぐさも、自分に強く関係していると思ってしまい
ドンドン具合を悪くしていきました。
女子が思っていることが、
「なんだかキモイ。」、であったとしても、
「緊張して話しかけにくい。」、に変換されて
「なんで気を引こうとするんだ」と変換された挙句に
「ひどい事はしたくはない。ひどい人になりたくはない」
と、自分の感情を無理やり押しこめると言う、忙しさでした。
女子のわずかなしぐさや、聞こえてくる会話にも、
敏感かつ過剰に反応して、
そのたびに、具合を悪化させて、感情を押し殺し、
「自分はひどい人間だ」と強く思うループを繰り返していきました。

待ちに待った、
卒業を迎えることができました。
卒業式の終了と同時に
即効で帰りました。
1秒だって居たくはありませんでした。
校門を出たあの開放感は、
ホホに当たる風と共に、
とてつもなく気持ちが良いものであり
体を芯から軽くしてくれるものでした。

もう来なくて良いんだ。
苦しまなくって良いんだ。
見なくて良いんだ。
見られなくって良いんだ。
心を、感情を、突き動かされることもないんだ。

高校を卒業して、
心底安堵いたしました。

震えや吐き気、咳き込み、ふらつき、食欲減退。
それらを耐え切って、なんとか高校を卒業できました。
逃げ切ることができました。