プロフィール8、母

プロフィール

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耐え難い苦しさを維持したまま、
引きこもり生活をしていました。

湧き出る症状により、
外に出ることができませんでした。

特に人の存在を感じると、さらに強く症状が出るので
人の声や足音など、生活音のする昼などに寝て、
夜起きていました。

病院での診察や薬も治療も、効果はあまり無く
薬の副作用の方が辛くて、苦しさを増すだけでした。

ある日寝ていると、
隣の部屋から激しい音がして目を覚ましました。
その部屋には、退職した父が居るはずでしたが
何か叫んでいる母の声と、ウニャウニャ言っている父の声と共に
ドタドタと激しい音が聞こえてきました。

様子を見ようと部屋を出たら
階段を急いで下りる父と、
父に物を投げる母が居ました。

どんよりと悲しくなりながら母を見ると、
瞳孔が開きまくって、怒りに燃えている母が居ました。

私を見て母は、激しく泣き出し、
「汚い、けがらわしい」など叫び出しました。
どうやら母は、父にはかつて親族間交性があり、
さらに浮気もしていた事がある。
と言うことで切れたようでした。

この日から2ヶ月くらい、
母は不安定の中をダッシュで走っていきました。

突然私の部屋に押しかけてきて、ワンワンと泣きながら
かつて父が親族間交性をしていたと説明したり
瞳孔の開いた恐ろしい雰囲気のまま、時間を選ばず
父の居場所を突き止めて殴りに行ったり
父の会社に怪文書のファックスを送ったり
父方の親戚に、
「親族間関係知ってますよ。どれだけお前らが下衆で汚いか!」
を、ぶちまけたり、
怒りのエネルギーのまま自由に興奮しているようでした。

父の居所は不明になったので、
母の話を聞いてみても、
「証拠」と書かれた箱から取り出される
数々の気持ちの悪くなる、写真付き怪文書を見せられて
親族間交性があったとか、他にも浮気していたとか、
母方の親戚まで汚い目で見ようとしたとか
確信を得られない説明を聞きましたが、
意味が不明で、母のやっていることに
引きまくることしかできませんでした。

興奮し続けて落ち着くことが無い母と
何度か会話をしていく中で
母が、ここ数週間で明らかにやつれ
衰えて歳をとって行っていることの方が悲しくなりました。
「やつれて行く母を食い止めたい・・・」
そんな思いが強くなっていきました。

どうして母はあんなに興奮しているのだろう?と考える中で
母をぞんざいに扱い、たやすく見て、
こき使っているだけの自分を思い出し、強く後悔しました。

父も兄も、母をぞんざいに、こき使ってきました。
父の親戚にも、軽く扱われてきたのでしょう。
だから切れた。そう思うことにしました。

底なしの優しさをもつ母に付け込んで、
みんなでいじめていたのだと思うようにしました。

母は2ヶ月位すると落ち着きました。
父の居場所をひそかに、父方の切れていない親戚に聞いて、
会いに行って、母について色々と話しましたが、
まったく母のことを考えていないように感じました。
更年期障害だから次第に落ち着く。
そんな結論しか出せない父に用は無い。そう思いました。

父は、最初から、逃げずに「来るなら来なさい」とやっていれば
ゲリラ作戦を食らうことも、怪文書を流されることも
親戚に縁を切られることも、家を出ることも無かったと思います。
「自分が大変だった」と
「時間が解決する」としか考えていないようでした。
人任せで、人を使い、人を思いやれないのであれば、
しょうがないですが、とっとと逃げた姿とその後を見ると
ガッカリしてしまいました。

母は、父方の親戚とは完全に切れて
友人も多く無くしたようでしたが
落ち着いて行き、やつれや衰えも止まってくれましたし、
目も雰囲気も穏やかなものになって行きました。

そしてしばらくすると、母は働きに出て行き
完全に落ち着いてくれました。